I メッセージ

「I メッセージ」という言葉を聞いたことがありますか?これは、「You メッセージ」の対義語として使われる言葉で「アイ メッセージ」と読みます。

 「I メッセージ」とは、相手を尊重しながらも自らの意思をはっきりと伝えるコミュニケーション方法「アサーション」の一つの技法で、心理学や教育の中でよく用いられています。

 私はこのサイトの子育ての基本や不登校への対応の中で「命令・禁止語」はできるだけ避ける、「子供に考えさせ、選ばせる」ことが大切だ、ということを述べてきました。そのために「You メッセージ」は、よくありません。Youあなたが主語になると「早く(あなたが)宿題を終わらせてしまいなさい」「(あなたは)何で、こんな遅い時間まで遊んでいるの」と小言になってしまいます。ところが、「I メッセージ」でコミュニケーションをとることで「(私は)何でも後回しにする○○ちゃんより、やることを自分からどんどん進める○○ちゃんが好きだなあ(とつぶやく)」「あーよかった。○○ちゃんが遅いから(私は)とっても心配しちゃった(と伝える)」ことで、子供の中に、感じる心や考える心が生まれ主体的に行動しようとする意思が育ちます。そして「早くできた」「約束が守れた」ときに褒めると効果は倍増します。ただの一度だけ、取ってつけたように「I メッセージ」を使ってもだめで、常に「あなたを大切に思うよ」という気持ちを込めて「I メッセージ」を送り続けることが大切です。

 私は子育ての中で、自分の子どもからどうすればいいか尋ねられたときに「私だったらこうするな」「私はこうしたよ」と「I メッセージ」を返します。「I メッセージ」は、子どもに限らず、夫婦間、職場の同僚間でも有効で、非主張的でも攻撃的でもない協調的な人間関係作りが可能になります。

 今、私が子どもたちに伝えたい「I メッセージ」は、「真剣な気持ち、一生懸命な気持ちが一番カッコイイ」ということです。

 私はかつて、運動会の閉会式で『私の大好きな〇〇小学校のみなさん。あなたたちは、とってもカッコヨカッタ。クラスのみんなと汗を流すこと、学年のみんなと一つのものを作り上げること、学校のみんなと喜びを分かち合えること、それら、一つ一つがあなたたちの成長の力となります。これからも、どんどん大きくなってください』と叫びました。

 思春期に向かう子供にとって、だらしなさやいいかげんさがカッコヨク見える時期があります。でも、本当のカッコヨサは、真剣な気持ち、一生懸命な気持ちなんだと伝えたかったのです。だって、運動会での子どもたちは本当にカッコヨカッタのですから。

はしりたい

たなか さとし

走りたい

草原の中を全力で

びちょびちょに濡れた顔に

気持ちのいい 風があたる

走りたい

小鳥のさえずる林の中を

木漏れ日に目をしばたき

秋の空気をせいいっぱい

吸いこみながら

走りたい

全力で

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